本ページは、「死ぬより怖いタバコの病気」の書籍内容を掲載しています。

タバコ病2 高血圧

タバコは血圧を上昇させる要因のひとつ。高血圧が長く続くと、脳や心臓、腎臓など大切な臓器の病気を招く。

●タバコが動脈を収縮させ、血圧が上昇する

世界保健機関(WHO)が二〇〇二年度の「世界保健報告」で発表した「寿命縮める三大要因」は、酒、タバコ、高血圧です。多くの病気に発展する可能性が高い高血圧とタバコは、じつは深く結びついているのです。

心臓から送り出される血液が血管の壁に加える圧力、つまり血圧のもつ適度な力によって血液は体のすみずみに行き渡ります。WHOの基準では、最大血圧が一六〇、最小血圧が九五ミリのどちらかでもこれを超えた場合を「高血圧症」としています。そして高血圧疾患は、死に至る病につながっています。

高血圧と喫煙の関係はシンプルです。ニコチンが交感神経を刺激し、血管を収縮させる物質(カテコラミン)が血液中に出ることで血圧が上昇するのです。つまり、動脈が収縮することで、血管が細くなって血液の流れが悪くなり、血圧が上がるわけです。高血圧が長く続くと、脳や心臓や腎臓などの大切な臓器に都合の悪い変化をもたらし、次に述べるような重病を招きます。

脳の血管は高血圧による変化を受けやすく、血管がいたんで破れると脳出血になります。また、動脈硬化が進みやすくなり、血管が狭くなったり、つまったりすると脳梗塞になります。これらがいわゆる「脳卒中」の大部分で、多くの場合は半身不随になってしまいます。一方、高血圧が続くと心臓に負担がかかり、心臓のポンプとしての働きが悪化すると心不全に陥ります。冠動脈の動脈硬化が進むと、冠動脈が狭くなったり、つまったりして、狭心症や心筋梗塞が起こります。

腎臓も血圧と関係が深く、高血圧が続くと、血管が狭くなって腎硬化症になり、ついには腎不全(尿毒症)になることもあります。このように重い病気に発展する可能性をはらんだ高血圧。その要因のひとつが喫煙習慣なのです。

目次 死ぬより怖いタバコの病気

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