本ページは、「離煙実践講座 本離煙編(1)」の書籍内容を掲載しています。

カルテ5 痴呆症

カルテ5 痴呆症

高齢化とともに問題になっている痴呆症だが、

喫煙者なら高齢でなくても発病する危険性が極めて高い。

 

  • タバコで発病するのは脳血管性痴呆症

 痴呆症の定義は、研究が進むにつれ少しずつ変化しています。しかし、記憶や判断力の低下など知覚に障害があったり、幻覚や妄想など感覚に障害があったりするれっきとした病気には間違いありません。原因はさまざまですが、その多く(約90%)はアルツハイマー型痴呆と、脳血管性痴呆に分類されます。

 よく、「ニコチンが痴呆症の予防に役立つ」という噂を耳にします。しかし、いまのところ、その因果関係はわかっていません。逆に、喫煙が痴呆症を引き起こすメカニズムははっきりしているので、信じないほうが身のためでしょう。

 これまでのところで説明したように、タバコを吸うことによって動脈硬化症の危険性が高くなるわけですから、タバコと脳血管性痴呆との因果関係も非常に密接なのです。

 もうひとつ脳血管性痴呆の怖さを挙げておきましょう。かならずしも老人にだけ発病するものではないということです。アルツハイマー型はある程度の年齢に達してから発病する可能性が高いのですが、脳血管性は、タバコという外的要因が大きく関わっているので、かなりの若年でも発病する危険性があります。当然、個人差はありますが、10年、20年とタバコを吸い続けてきた人は、すでに脳卒中や脳梗塞を発病する資格が十分です。ということは、40代どころか30代でもボケる可能性があるのです。

 30代や40代でボケが始まり、それまで出来ていた日常の簡単なことすらままならなくなってしまう。とうぜん周囲の人たちにも大きな負担をかける。考えただけでもゾツとする状況ではないでしょうか。

目次 離煙実践講座 本離煙編(1)

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